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■商品説明
コロナ禍において、観客をどう集め、いかに客席を作るかという思索の末に様々な作品が生まれました。その結果、劇場での公演に留まらない多様な形式の演劇が上演されました。
また、近年はトップダウン型ではなく、対話の末に作品を作ることを選択する作家も増えています。それは創作現場だけではなく、上演形式にも反映されています。
「演劇」が生まれる場所ではなく、「観客」が生まれる場所について考えることは、それぞれの演劇のあり方を浮き彫りにすると思います。さらには、演劇の可能性を見据えていくことになるのではないか。
波紋のように広がるポストコロナ時代におけるそれぞれの応答を、少しでも誌面で捉えることができれば――そのような願いを込めました。
特集=観客が生まれる場所
怖いお客さんの居た頃のはなし 矢野誠一
なにものかに出会う波止場(ウォーフ) 佐藤信 聞き手=梅山いつき
四阿で出会った芝居の原点 串田和美 聞き手=内田洋一
テアトロン――未来の観客への眼差し 相馬千秋 高山明
余剰時間の使い道 タニノクロウ
遠い遠いキボウの光 野上絹代
共作者としての観客 林立騎
〈わたし〉たちが座る観客席のために 萩原雄太
からまってしまった 小野彩加 中澤陽
歩き、観客になり、歩く 山川陸
様々なる観客観 岸井大輔
観客の裾野を広げるパフォーミングアーツ 桂真菜
往復書簡――観客の能動性と距離感 カゲヤマ気象台 中村大地
往復書簡:観客とは何か?――プロジェクト「クバへ/クバから」をふりかえって 山本浩貴 三野新
●批評
永遠に延期される夢――『未練の幽霊と怪物――「挫波」「敦賀」――評(憑) 黒沢聖覇
■エッセイ
OFF‐OFF悲劇喜劇 西尾友樹
わたしの衣・食・遊・住 藤間爽子
●連載
愛しき面倒な演劇人 名プロデューサーを明かす知られざる素顔 中根公夫
シーン・チェンジズ 長谷部浩の演劇夜話 長谷部浩
◇
追悼・辻萬長
萬長さん 鵜山仁
■劇評
平和を希求する二つの新作能―?能役者清水寛二の快挙―? 石澤秀二
■戯曲
『ザ・ドクター』 作=ロバート・アイク 翻訳=小田島恒志
『ぼんやりブルース』 額田大志
演劇時評 酒井誠・小田島創志(最終回)
世田谷パブリックシアター『森 フォレ』
松竹『喜劇 老後の資金がありません』
劇団チョコレートケーキ『一九一一年』
さいたまネクストシアター『雨花のけもの』
DULL-COLORED POP『丘の上、ねむのき産婦人科』
新国立劇場『反応工程』
椿組『貫く閃光、彼方へ』
Bunkamura『ウェンディ&ピーターパン』
『フォーティンブラス』2021製作委員会『フォーティンブラス』
水戸芸術館ACM劇場『目指せ“ミュージカル水戸黄門”?』