著:ハロルド・ピンター
訳:喜志 哲雄
そわそわと何度もウィスキーを啜りつつ、監禁中の反体制者を饒舌にいたぶる拷問者ニコラス。彼は何に怯えているのか……『景気づけに一杯』。二人の高級官僚が核戦争の死者数を楽しげに予想する『丁度それだけ』。少数民族にたいする言語弾圧を鋭く突く『山の言葉』他。類稀なる詩人の感性で全体主義体制の暴力を告発し続けた、闘うノーベル賞劇作家ハロルド・ピンター。政治劇を中心とする渾身の八篇を収録。(全三巻)
収録作品:『いわばアラスカ』『ヴィクトリア駅』『丁度それだけ』『景気づけに一杯』『山の言葉』『新世界秩序』『パーティの時間』『月の光』